個人間中古車売買のメリットとデメリット - 完全ガイド
個人間中古車売買とは
個人間中古車売買とは、個人同士で車の売買取引を行うことです。主な手段として、知人や親族間での直接売買のほか、個人向けオークションサイト、フリマアプリ、車専門の個人売買サービスがあります。
2018年の総務省統計では、インターネットの普及率は全人口に対して90%まで成長し、2016年の個人間取引総額は15兆円を突破しており、この額は全国のコンビニエンスストアや量販店の総売り上げを上回っています。
個人売買の主要なメリット
中間マージンの削減による金銭的メリット
個人売買の最大のメリットは、中間マージンや手数料が発生しないため、買主は安く購入でき、売主は高値で売却できることです。通常の中古車流通では、買取業者、オークション、販売店など複数の業者を介するため、各段階で手数料が上乗せされます。しかし個人売買では、これらの中間業者の人件費や手数料が一切かからないため、購入する場合は安く、売却する場合は高くすることが可能です。
消費税の非課税
個人売買では消費税が課税されません。消費税は事業者が事業として資産の取引を行う場合に課税される税金であるため、個人売買では消費税が課税されることはありません。例えば、中古車販売店で100万円の車を購入する場合、現在消費税10%がかかるため110万円の支払いが必要ですが、個人売買では100万円で済みます。
価格交渉の自由度
個人売買では、購入価格や売却価格について直接交渉できるため、双方が納得できる条件での取引が可能です。中古車販売店では決まった価格での取引が基本ですが、個人売買では柔軟な価格設定ができます。
売却相手の選択
個人売買であれば、車を売却する相手を選ぶことができます。愛着のある車を大切にしてくれる人に売却したいと思うのは自然なことであり、下取りや買取専門店では誰にどのような形で車が渡されるか選べませんが、個人売買では相手を選んだうえで車を売却できます。
希少車の価値評価
希少価値が一般には浸透していない車でも、一部の愛好家などに対して希少性を売却価格に反映できるのも個人売買のメリットです。登録されてから年数が経った車や新車販売当時は不人気車だった旧車も、意外な価値が見いだされて高値で取引されることがあります。
個人売買の深刻なデメリット
手間と時間の負担
個人売買では、購入希望者や売却希望者が直接取引するため、実際には販売店で購入するよりも手間や時間がかかります。車の売買には、所有者を変更するための名義変更や車庫証明の発行などの手続きが必要で、中古車販売店ならそうした手続きを代行してもらうことが可能ですが、個人売買では書類の準備や手続きなど自分で全て行うため、手間と時間がかかります。
トラブルの多発
個人売買では様々なトラブルが発生しやすく、その対処も当事者間で行う必要があります。よくあるトラブル例として以下が挙げられます:
- 振り込んだのに商品が届かない
- 売られているものと実際に届いた商品が異なる
- 書類の不備がある
- 説明なしで事故車・修復歴ありの車を買わされる
- 買い手側が名義変更を行わず、自動車税納付通知書が届く
- 買った車が実は盗難車だった
契約書の不備
専門業者との取引では、トラブルが発生した場合の対応まで細かく規定された契約書を交わすため、ユーザーは安心して取引を行うことが可能です。しかし個人売買では何らかのトラブルが発生した時には、全て自分たちで対応する必要があり、一般の人が作成した契約書では不備があることも少なくありません。
アフターサービスの欠如
個人売買では、購入後に不具合が出てきても整備工場に持ち込むしかなく、そこで初めて事故歴のある車だと分かっても手遅れになります。個人売買の場合、修理保証などの仕組みは当然ないため、個人間で契約していない限りは壊れてもすべて実費で修理しなければなりません。
ローンや分割払いの制約
個人売買では基本的には現金払いのみとなるため、ローンを組んで購入できません。使用するとすればフリーローンやクレジットカードのキャッシング機能などを利用する必要があり、この場合金利が高くなるため実質的な負担額が高くなってしまいます。
車両状態の確認困難
遠方に住む人から中古車を購入する場合、状態を確認しないまま購入しなければならないケースがあります。売る側が意図的に不具合がある箇所を隠して撮影する場合もあり、思わぬ不具合がある自動車を掴まされる場合があるので注意が必要です。
リスク回避のための注意点
事前の情報収集
個人売買を検討する際は、売買する車の市場価格を事前に調査することが重要です。オートオークション相場や買取業者の見積もりをもらったうえで、その金額以上で売れるならチャレンジするという慎重なアプローチが必要です。
詳細な契約書の作成
トラブルを回避するためには、契約書の作成や正直な車両状態の報告が重要であり、必要な書類をしっかりと準備することが求められます。契約書には、車の詳細情報、売買価格、支払い条件、引き渡し日、保証や瑕疵に関する条項などを含めるべきです。
車両の徹底的な点検
個人売買で中古車を購入する際は、事故車や盗難車などのトラブルを避けるために、購入前に車の状態を細かくチェックすることが最も重要です。可能であれば実車確認を行い、整備記録や車検証の確認も怠らないようにしましょう。
代行サービスという選択肢
個人売買のメリットを享受しながらリスクを軽減する方法として、個人売買代行サービスの利用があります。代行サービスを利用するメリットとして大きいのは、プロに委託できる点で、売買の専門知識を持った人が間に入ってくれるので、トラブルが起きるリスクもかなり低減できます。ただし、代行サービスを利用すれば手数料などが発生するため、自分で全ての手続きをするのと比較すると、経費の分だけ利益は少なくなります。
カーツリーおまかせ出品
カーツリーおまかせ出品(https://satei.cartree.jp)とは 個人売買での柔軟な価格設定を維持しつつ、出品や契約に関わる様々な作業をカーツリーにおまかせできるサービスです。
車に乗りながら出品できるため、売りたい価格で売れるまで待つことも、売れなくても一般的な中古車業者と同様の保証価格で売ることもできます。
出品者と購入者の間にカーツリーが入るため、契約トラブルなどに巻き込まれる心配もありません。
まずは https://satei.cartree.jp からお見積もりまたは https://cartree.jp/contact からお問い合わせください。

まとめ
個人間中古車売買は、中間マージンの削減や消費税の非課税などの大きな経済的メリットがある一方で、トラブルのリスク、手続きの複雑さ、アフターサービスの欠如など深刻なデメリットも存在します。中古車業界の知識がない方にはあまりおすすめできず、個人売買のメリットとデメリットを総合的に考えると、業者への売却のほうが手間や時間がかからず、トラブルが発生する可能性も低いとされています。
カーツリーでは 個人間中古車売買と業者への売却の両方のメリットがある「カーツリーおかませ出品」もご利用頂けます。
個人売買を検討する際は、これらのメリット・デメリットを十分に理解し、リスクを承知の上で慎重に判断することが重要です。特に高額な取引となる車の売買では、安全性と確実性を重視した選択をすることをお勧めします。